はじめに
「うちの子は、どれくらいの身長になるんだろう?」
小学生〜中学生の子どもを持つ家庭なら、
一度は考えたことがあるテーマではないでしょうか。
ネットで検索すると必ず出てくるのが、
✔「予測身長(ミッドペアレンタルハイト)」という計算式
父親と母親の身長から「だいたいこれくらいになる」という目安を出す方法です。
しかし実際には、
予測通りになる子もいれば、大きく上回ったり、下回ったりする子もいます。
遺伝は確かに大きな要素。
でも“すべて”を決めるわけではありません。
この記事では、
遺伝要因・環境要因の“どこに幅があるのか”を
家庭で実際に感じた視点も交えながら整理します。
1. まずは「予測身長」を知る
有名な予測身長の計算式はとてもシンプルです。
男の子の場合
(父の身長 + 母の身長 + 13)÷2
女の子の場合
(父の身長 + 母の身長 − 13)÷2
この数字は「平均値」であり、
±9cmくらいの幅があると言われています。
たとえば予測身長が165cmなら、
156〜174cmまで幅がある、ということになります。
つまり予測身長は“目安”であり、
“未来を確定させる値”ではありません。
2. 遺伝で決まる割合は「80%」と言われているが…
よく、「身長は遺伝が80%」と言われます。
しかし、この数字には注意が必要で、
“統計的に説明できる割合”という意味であり、
「親が小さい=子も必ず小さい」という話ではありません。
実際、多くの研究で示されているのは——
✔ 親より高くなる子も多い
✔ 親より低い子もいる
✔ 兄弟でも差が出る
という現実。
身長は「多因子遺伝」といって、
複数の遺伝子 × 環境の組み合わせで決まります。
遺伝はスタートライン。
その後の伸びしろは、生活環境と成長のタイミングで決まる。
3. 簡単にできる“環境要因”の整え方
研究でも明確に関連が示されているポイントは次の3つです。
① 睡眠の質
成長ホルモンが最も分泌される夜の深い睡眠が鍵。
② 栄養(特にタンパク質)
過不足なく。過剰摂取しても身長は伸びない。
③ 運動(骨への刺激)
ジャンプ運動・走るなどの運動でOK。
これらは遺伝に関係なく、
家庭で整えられる“伸びる準備”。
4. 我が家で気づいた「予測身長の落とし穴」
予測身長は便利ですが、
我が家のように成長曲線の−2SD付近にいると不安の材料にもなることがあります。
しかし、データを追ってみると
- 伸びる時期が人より遅い子
- “波”の大きい子
- 二次性徴のタイミングがずれている子
など、個人差が大きいことがわかりました。
予測と現実がズレるのは自然なこと。
むしろ「平均」に合わせて焦る必要はないのです。
5. 結論:予測身長は“地図”であって“答え”ではない
- 遺伝は大きな要素
- でも“未来を決める”わけではない
- 幅が大きい
- 成長はタイミングと環境で変わる
- 親のできることは「整える」ことだけで十分
身長の悩みはつい数字に囚われがちですが、
本当に大切なのは「子ども自身が前向きでいられる環境」だと感じています。
予測は未来を決めない。
でも、未来を整えるヒントにはなる。
- “Accurate Prediction of Children’s Target Height from Their Mid-Parental Height”
Zeevi D. ら, 2024
ー親の身長(ミッドペアレンタルハイト)から子の成人身長を予測する精度を検証。



コメント